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ヴェレゾン・摘房(てきぼう)・除葉・大雨
執筆者 増田 将志
【ツヴァイゲルトレーベのヴェレゾン・摘房】
(塩尻市 太田1圃場 8月11日 ツヴァイゲルトレーベ)
本格的にブドウの房がだいぶ色付いてきました。ツヴァイゲルトレーベは栽培するぶどうのうち最も早くヴェレゾンが始まりました。昨年より数日早い状況です。
「ヴェレゾン」は、黒ぶどうでは外観で判断でき、緑色の房が黒く変わっていく現象です。
(塩尻市 太田1圃場 8月11日 ツヴァイゲルトレーベ)
ツヴァイゲルトレーベは粒が密着して潰れてしまうため房の岐肩(きけん;房の肩の部分)を除去したり隣接して重なっている房を除去します。また、着色不良や成熟遅れの房についても除去します。
(塩尻市 太田1圃場 8月12日 ツヴァイゲルトレーベ)
摘房後の様子。摘房が終わった房が整然と並んでいます。
【その他のぶどうのべレゾン状況】
べレゾンの進行状況は、概ね昨年より数日早く進んでいます。ぶどう種類別にみてみますと・・・
<ピノグリ>
(塩尻市 岩垂3圃場 8月12日 ピノグリ)
植栽後、4年目のピノグリで、ファーストヴィンテージになります。早熟なぶどうで、順調にヴェレゾンが進んでいます。
<ゲヴェルツトラミナー>
(塩尻市 高出3圃場 8月12日 ゲヴェルツトラミナー)
ヴェレゾンが始まったところです。房が飴色に変わってきました。
<シャルドネ>
(塩尻市 太田1圃場 8月11日 シャルドネ)
白ぶどうのヴェレゾンは外観からは良く解りませんが、「水が回る」と言われ、粒が軟化してきます。シャルドネのヴェレゾンが今後進んでくると、陽の光にかざすと中の種が透けて見えるようになってきます。
<メルロ>
(塩尻市 芦ノ田2圃場 8月12日 メルロ)
ヴェレゾンが始まった段階です。アットランダムに着色が進み綺麗で、かつ、不思議な光景です。今後の着色が楽しみです。
<シラー>
(塩尻市 芦ノ田2圃場 8月12日 シラー)
シラーも、ヴェレゾンが始まった段階です。
(塩尻市 芦ノ田8圃場 8月12日 シラー)
こちらは、3年目(ファーストヴィンテージ)のシラーです。樹齢が若いためか、一部ではヴェレゾンの進行程度が早く、シラーらしく漆黒に着色しています。
【手作業での除葉】
(塩尻市 堅石圃場 8月12日 ソーヴィニヨンブラン)
除葉作業は、先月ご紹介したとおり原則として除葉機(リーフストリッパー)を使用します。しかし、ソーヴィニヨンブランなどの一部のぶどうについては除葉機できれいに除葉できないため、手作業で行う必要があります。
【大雨】
塩尻でも8月13日から8月15日にかけて大雨となりました。この3日間で221mmの降水量があり、昨年の8月1か月間の約3.5倍の雨が降ったことになります。
今日も小雨が降っていますが、幸いなことに、今回の大雨による被害はありませんでした。
なお、ファーム一同、重要なヴェレゾン期のぶどうに早く陽光が当たるよう待ち望んでいます。